- ローンが残ってる車を売りたいんだけど…
- まずはどうしたらいいの…?
- 基本的に返済していないのに車を売ってもいいの…
一般的にローン中の車を売りたい時はローンを完済してから考えます。
しかし、ローン残金の一括返済なんていくら残っているのかも正確にわからないし、急にまとまったお金の用意もできないし、という方がほとんどだと思います。
返済の途中で乗り換えたい車があったとしても「あと2年もローンが残ってるからなー」と諦めてしまうケースも多いです。

私は買取り店の店長を3年以上務めていました。その間に色々なお客さんの状況の問題にぶつかり、経験不足から解決法が見つからずお客さんから何度も怒られた経験があります。
そこでこの記事では、「ローン中の車でも売れる」方法をまとめて解説します。
この記事を読めば「ローン中だから車は売れない」「ローン中の車でも売ってもいいの」など必要な情報が全てわかります。
しかし、売却できるかどうかはいくつかの確認する事があります。



・所有権は本人名義であるか
・本人以外の所有者の場合、だれになっているか?
・その所有者から名義変更に必要な書類はもらえるのか?
ローンが残っていても車を売ることはできます!


買い取り額からローンの残金は引かれる
車を乗り換えたり、売りたいと思った時にローンが残っていると残金を一括返済しないと売れない、とお話ししました。
しかし車を売るためにローン残金を一括返済して、所有権解除の書類も自分で用意して査定に持ってくる人はほとんどいません。
買い取り額がローン残金より高い場合
車を売る契約をした際に買い取り業者がローン残金を買い取り額で一括返済してくれます。
その後、一括返済した余りが現金として受け取れます。
買い取り額がローン残金より低い場合
査定額だけではローンの一括返済が出来ないため、売る為には差額を用意する必要があります。
どうしても売らなくてなならない事情があれば別ですが、残念ですがもう1度車を売ること自体を考え直す必要があります。



具体的に見てみましょう
この場合はcase,1では残金を差し引かれても50万円は手元に残ります。
しかし、case,2の場合は残金の方が査定額より多いので不足分の20万円を用意しない売れません。
どちらのケースにしても、ローンの一括返済や不足分の清算などは、契約が締結されれば業者が無料でやってもらえるので難しい手続きは不要になるのでありがたいです。
所有者の名義の確認をします


車を売ることができる条件とは名義変更ができる必要書類があるか!
ひと言で言ってしまえば名義変更ができるかどうか?この1点です。
そこで大事になってくるのが「所有者の名義」になります。



車検証の見る所は真ん中の左側「所有者の氏名又は名称」の事です。
所有者の氏名又は名称の名義が本人や家族、親戚など個人名義であれば、車検証の上ではローン中の車という事ではありませんので、所有者に連絡がつけば名義変更に必要な書類はもらえます。
所有者が乗っている本人であれば、名義変更に必要な書類は用意できるので、ローン中であっても売ることはできます。
名義変更するための必要書類とは所有者の実印と印鑑証明書


車を売るにあたり名義変更に必要な書類は、現在の所有者名義の人から普通自動車であれば「譲渡証明証」と「委任状」に署名、捺印(実印)印鑑証明書の添付が必要です。
軽自動車であれば「申請依頼書」に認印、住民票の添付が必要になります。
「譲渡証明書」、「委任状」、「申請依頼書」などは買い取り店舗に置いてありますので用意する必要はありません。
車検証に記載されている所有者から「譲渡証明書」「委任状」に実印と印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)が必要になります。
車検証の住所と異なっていれば住民票も必要です。
所有者が家族名義だったり、親戚であれば、実印や印鑑証明の入手はそこまで難しくないので名義変更に必要な書類は用意できるでしょう。



・実印
・印鑑証明書1通
2つは必須です!
住所が変わっていれば住民票もね!
※「譲渡証明書」や「委任状」の用紙は用意しなくてもお店にありますよ。
車検種の所有者から「申請依頼書」に印鑑(認印で大丈夫)住民票の写し(発行から3ヶ月以内)が必要になります。
車検証の住所と異なっていれば住民票も必要です。



・認印
・住民票
2つは必須です!
住所が変わっていれば住民票もね!
※「申請依頼書」の用紙は用意しなくてもお店にありますよ。
自動車販売会社やローン会社なっている(トヨタ、日産など)


所有者が自動車販売会社やローン会社(信販会社)になっている状態を「所有権留保」と言います。
乗っている人が勝手に車を売ったり、乗り換えの下取りに出したりできない状態にあります。
車検証の所有者が自動車販売会社(トヨタ自動車や日産自動車など)が所有者名義になっていることは珍しくなく、ディーラーや中古車店でローンを組んで購入している場合はこのケースにあたります。
所有権留保の状態では車を売ることは出来ないので、所有権解除手続きをして譲渡証明書を発行してもらいます。
所有権解除手続きとは




- 所有者の名義を変えるための譲渡証明書を出してもらうと言うこと。
- この時、所有権留保されている場合はローンが残っていることが考えられますので、ローンが完済しているか、残債を一括返済していることが必要です。



所有権解除=譲渡証明書の発行と考えて大丈夫です。
どこで手続きするの?


販売会社の場合は車検証の所有者の会社の住所に本社がありますので、「譲渡証発行受付」という部署が必ずありますので、そちらでの手続きになります。
必ず一度連絡をしてから行くようにしてください。(郵送でも可能です)
日にちには余裕を持って手続きしましょう。連絡した当日に所有権解除書類をもらえることはほぼありません。
ローン会社や信販会社の場合は直接問い合わせて必要な書類を確認しましょう。
各社基準が異なる場合があり、個人情報保護の観点から基本的には郵送やファックスでのやりとりになることが一般的です。
ローンを今まで通り払いながら車を売却したい


所有権留保されない信販会社でローンを組んでいる
車を購入する時にローン会社やクレジット会社と契約してローンを組むため、所有権が販売会社や信販会社になるのが通常です。
ローンを組んでも所有権留保のされない、購入者名義のままで所有権の登録できる金融機関があります。
- 農協のマイカーローン
- 銀行、信用金庫
- 勤務先の共済(公務員、自衛隊など)
所有権留保されない金融機関でローンを組んでいる場合は、車を売っても月々の返済はそのままで買い取ってもらえたり手放すことができます。



一括返済や所有権解除など、むずかしい事は一切なし!
支払いが残っているのに売っても大丈夫?バレない?
まだ返済の途中で車を手放したら借りているローン会社にバレたり、法律に触れたりすることはないのか不安になる方もいます。



月々の支払いを今まで通りしていれば大丈夫です。もちろん違法でもなんでもありませんよ!
超簡単ローン残金の概算の調べ方


ローンの残金の確認方法は月の支払額と残りの回数でわかる
とりあえずの概算で把握したい場合は、月々の返済額を残りの支払い回数分掛けると概算がわかります。当然ボーナス払いなど併用しているならばその金額も足してください。
以下の基本情報がわかれば試算できます。
- 車の購入年月日
- 車検証の交付年月日をみればわかります
- ローンの支払い回数(残り回数)
- 1年12回・・・・5年60回など
- 月々の支払額
- ボーナス払いは利用しているか
- 利用していれば1回の返済額
- 残り回数、大体の方は年に2回(8月、12月)
返済年数が長ければそれだけ金利分が加算された金額で当初ローンを組んでいます。
5年で組んでいて3年で早期返済すれば2年分の金利分が元金から差し引かれますので、概算額よりも安くなります。



この計算はあくまで概算ですが自分の車の残金を知っておけば、その後の商談もスムーズですし、査定する立場としても売ることに積極的なんだと伝わり、本気で向き合います。



早期返済すれば金利分がお得だニャー
金利などを含めた正確な残金はローン会社に直接問い合わせる
残金が100万残っているからと言って明日払うのと、来週払うのでは金額が変わる場合があります。
それは初めにローンを組む時に決めた支払い年数によって金利が計算されたのちに、月々の返済額が決まりそれを私たちは毎月支払うという契約をしているからです。
当初決めた支払い年数より短くなれば当然金利も安くなります。
その金利の計算はローン会社の締め日によって様々です。
ローン会社に直接問い合わせれば、何日までに一括支払いすれば〇〇円です!など正確な金額を知ることができます。
確認方法は個人情報保護の観点から電話等では回答は得られなく、本人確認書類を添付してFAXや郵送での回答が主流です。



ここまで細かく確認することは必要ないかと思います。
月々払っている金額を残り回数を掛けて概算額が分かっていれば、あとは実際に売却の契約をすれば買取り業者さんがやってくれます!
個人売買は相場より高く売れるがローン中の車の売買には向かない


個人売買の方が高く売れる理由「メリット!」
単純に買い取り業者の利益が上乗せされてないからです。
買い取り店であれば買い取った車を右から左へ即時販売して手数料で利益を出す代理人の役目をしています。
当然、自分で代理人の立場になれば手数料が浮くわけですから車は高く売れます。
- 相場より高く売れる
- 次のオーナーがどんな人かわかる
- 同じ車好きなら交流ができる
高く売れるがリスクも高い「デメリット!」
知らずに買い取り相場より高く売れるからといって個人売買で売ろうとした時、思わぬトラブルになるので覚えておきましょう。
- ローン中ではほぼ不可能
- ちゃんとお金はもらえるか
- 名義変更は誰がする?
- 売った後にクレームをつけられた
- 売る相手が見つかるまで時間が掛かる
よくある質問
まとめ
ローン中の車を売るには所有権の名義を確認し、返済中でも所有権留保されていなければ売ることができます。
所有権が留保されいたとしても残債より査定額が高ければ一括返済したのちに売ることもできます。
ただし、査定額の方がローンの残債より低い場合は差額を用意するか、売ることを諦めなくてはなりません。
買い取り業者に売却すればローンが残っていたとしても手続きはすべて無料でやってくれます。
- ローンが残っていても売却はできる
- 簡単にローン残金の計算法
- 個人売買はローン中は向かない